No.2 ケンシロウ(2004/1/8)
今後、この欄では、こまめに登場人物について語っていく。まずは、主人公でもある北斗神拳伝承者ケンシロウ。基本設定としては、圧倒的な力を持つcoolな正義の味方、という感じだろうか。
各所の北斗サイトを見て感じることは、主人公にしてはいまひとつ不人気で、多くを語られることが少ない、ということ。恐らく、その主たる理由は、人間的な“弱さ”のようなものが余り描かれていないことではないだろうか。むしろ、ケンシロウを取り巻く仲間や、敵方の人間の方が、その辺は丁寧に書き込まれているような気がする。
そんな最強ケンシロウでも、拳法で敵に完全に圧倒されたことは3回あると思う。1度目のサウザー戦、カイオウ戦、シン戦では完全敗北(しかしいずれの場合も、相手が一気に止めを刺さずに生き延びた)。また、1度目のラオウ戦も、トキの制止が無ければ同様の経過を辿っていたと思われる(と、私には読めた)。でも、結局はその都度、「怒り」、「悲しみ」「水影心(敵が一度使った技を見切り自分のものにしてしまうという、一説によると卑怯技)」などを味方にしてリベンジを果たしてしまう。主人公だから仕方が無いとは言え、第2戦は展開が見え見え。
恋愛関連では、ユリアと相思相愛(ただしユリアは早死)。マミヤやリンからも愛されるというモテモテぶり。しかし本人はそのことに鈍感。この辺も、ステロタイプな主人公像か。
以上のように、ケンシロウは予定調和的な設定に守られた主人公である。この辺も不人気の一因だと思う。ま、この漫画はその他の設定が抜群に面白いから良いのですがね。