No.39 リハク(2004/7/19)

 南斗五車星の一人。海のリハク。五車星の長老的人物で、ラオウ曰く「 世が世なら万の軍勢を縦横に操る天才軍師」と称えられるほどの知略を持つ人物……のはずなのだが、物語中ではやや情けない役回りになっている。ケンシロウvsラオウ戦では、せっかくケンシロウが有利に戦いを進めていたのに、自ら仕掛けたトラップの誤作動によりユリアをラオウに攫われてしまう。しかも、このときケンシロウは一時的に失明。

 このときに限らず、彼の策略が味方の役に立った描写は皆無である。むしろ足手まとい。口癖は、

「このリハクが読み誤るとは」

 正直、どう転んでも人気が出そうにないキャラクタなので、いくつか弁護しておきたい。まず、「北斗の拳」は拳法漫画である以上、謀略よりも拳の強さが重視されるのは当然。リハクの策略で勝つ描写は商業的に好ましくないのだ。物語の表面に出ていない部分では、きっとリハクも地味に活躍しているに違いない。何しろ、ラオウ死亡後も、リンやバットが率いる北斗軍のアドバイザとして重用されている(と思う)なのだから。 

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