No.57 ないアル修羅(2004/8/31)

 愉快な雑魚キャラが頻繁に登場するのが修羅の国編の特徴。黒豹の頭をナデナデしたファニーフェイスの“バケモノ”(彼については「北斗の拳」世界でのvs猛獣戦を参照)や、もはや人間とは思えない蟹型修羅シエも魅力的だが、そんな彼らを代表して、ここはないアル修羅に登場願おう。

 乗っていた車をケンシロウに壊され、「何起こったアルか」と当惑していると、超絶的馬鹿力のケンシロウに顎を掴まれてハンの居城の場所を尋ねられる。「知らないアルよ」と答えると、日本語理解力に乏しいケンシロウに「あるのかないのかどっちなんだ」とイチャモンを付けられ、岩に何度も叩きつけられた挙句、「アイヤー ないあるないあるないあるない〜〜〜〜ひょんげー」の断末魔を残して爆死。いつのまにかケンシロウに秘孔を突かれていたようだ。修羅の国編を代表する名シーンのひとつと言えるであろう。

 描写を見る限り、この修羅が何らかの悪事を働いていたかどうかは不明。ただ、この人はどう見ても悪人面ではないんですよね。ケンシロウに殺される必然性がわかりません。 その意味で「北斗の拳」を代表する不憫なキャラと言えるだろう。

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