腹が立つけど言えないこと

§1 4人掛け

 私は普段ファスト・フード店をよく利用する。空席が圧倒的に多いときはともかく、少々混雑しているときには「一人で4人掛けの席を占領するなよ」(下図左)と言いたくなる。2人掛けの席に座れ(下図右)、ということだ。

 

 観察結果によると、1人でも4人掛けの席を占領したがるのは女性の方が圧倒的に多いような気がする。もちろん例外もあって、KFCの某店舗では、ある高校生風の男が1人で6人分の席を占領し(ご丁寧にテーブルを移動してくっつけていた)無意味に荷物を机に広げて勉強しているのを見たことがある。

 店によってはこういうのをちゃんと注意してくれるわけだが、個人ではなかなかそうはいかないので、困るのである。

 ただ、大抵の場合は、私自身はちゃんと座席に座れているので、座席占領者たちから何らかの迷惑を被っているわけではない。それでも何故か少し腹が立つのである。自分自身は極力スペースを取らないように2人掛けの席を探して座るように努めている一方で、そんな気遣いをせずに堂々と場所を占領できる神経の持ち主をある意味羨ましく思っているのかも知れない。

 要するに、私が小心者なだけなのかも。

§2 レジカウンタでの並び方

 次の2つの図をご覧いただきたい。

図1  図2

もちろん、図2の方が公平性という意味では断然優れている。図1の方だと、時間が掛かる客の後ろに並んだ場合、悲惨だ。銀行のATMなどでは、鎖やロープを使って、図2のように強制的に 並ばせることが多い。その一方で、レジが大量に並んでいる。いわゆるスーパーマーケットでは図1方式を採らざるを得ないようだ。完全に方式が定まっている場所はいいとして、コンビニや書店やファストフード店が問題なのだ。

 私は、「是非図2方式を採用せよ」と主張したいのではない(無論それが望ましいと思うが)。既に多人数が並んでいるときは、その場でどちらの方式が採用されているか判断がつくから構わないのだが、1〜2人待ちの列に加わるときは、どちらが採用されているか迷うことがある。

 更に困るのは、後から来た客が次の図のような行動をとる場合である。

アホ客

こんなときは、私はすかさずその客が並ぼうとしているのを肘でブロックし、「俺の後ろに並べゴルア」と一喝する……ほどの度胸が私にあるはずもなく、結果的にあとから列に加わった客に先を越され、悔しい思いをすることもたまにある。

 繰り返しになるが、「図2方式を絶対採用せよ」と主張したいのではなく、「あらゆる店が、どちらの方式で客に並んで欲しいと思っているか店頭に明示せよ!」と言いたいのだ。私はもちろん店の方針に従います。ここを見ているコンビニ、ファストフード店、書店などの経営者の皆様、なにとぞよろしくお願いします。

§3 未成年者の喫煙の仕方

 未成年者の公共の場での喫煙は腹が立つ。一応法律違反(法律での罰則ってあるのかな?)をしているんだから、吸うなら隠れて吸えよ、と言いたくなる。隠れて吸っている限りは、別に私には何の迷惑もかからないので、腹は立たない。

 こう書いてみたものの、彼らを咎める資格は私には無いのかも知れない。未成年時の私は喫煙をしたことは無いが、飲酒経験はある。それに、よく考えてみると、彼らが公共の場で喫煙しても私に直接の被害が及ぶことは無い。被害者無き犯罪。

 それでも彼らの存在が気になるのは、決して私の正義感のためではなく、先にも書いたように、私の小心な性格によるものなのかも知れない。堂々と規則違反ができる彼らをある意味羨ましく思い、少し嫉妬しているのだと思う。

 もっとも、喫煙などではなく、具体的に他人に迷惑のかかる犯罪行為については、「少し腹のたつ…」どころではなくなるので、この文章の趣旨に沿わなくなる。

§4 小田急3000形やJR209系電車の窓

 通勤電車の座席に座っていると、イラつくことがある。それは、大声で通話したり、若くて健常なのに優先席に座ったりする人を目撃したときではない。個人的にはその種の行為は余り気にならない(自分では決してやらないが)。何と言っても一番嫌なのは、太陽の光が目に入ってくることである。眩しくて、ウザイことこの上ない。

眩しいよう

この写真のような状況である。また、自分が座っている背後の窓から太陽光が入ってくる場合は、ただ座っている分には眩しくはないが、読書やノートPCの操作をする際には反射光が邪魔になる。可能ならばカーテンを下ろすのだが、他の人が座っていると憚られる(←小心者)。しかも、最近は、カーテンそのものが存在しない電車があるのだ。小田急3000形や、JR209系などである。

3000形

 上の写真は小田急3000形である。2001年に小田急に登場したので、現時点(2004年)では歴史が浅い。側面は次のようになっている。窓が開かないのみならず、実はカーテンやブラインドの類が付いていないのだ。

見にくいけど、カーテンが無いのです

 カーテンが付かない代わりに、窓には、熱線や紫外線などを遮断する特殊ガラスがはめ込まれている。製作者は最新技術の粋のつもりかも知れないが、可視光線はしっかり採り込まれるから、眩しくて仕方がないんですよ。しかも防ぐ手段がないんですよ。鉄道会社の皆様、カーテンorブラインドを復活させてくださいよ!!

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