No.35 拳法vs武器・兵器(2004/7/7)

 「北斗の拳」における核戦争後の世界においては、北斗神拳などの拳法を身につけた者が圧倒的な強さを誇っている。彼らが様々な近代兵器と戦ったらどちらが強いのか。作中の描写に基づいて考察してみたい。

1. 拳法(×-◎)核兵器
 これは文句なしに核兵器が優位。何しろ、北斗神拳の達人ですら、核シェルターに潜まねばならなかった。加えて、放射線障害には北斗神拳による治療が無効であることが判明している(詳細は北斗神拳の治癒能力を考察するを参照のこと)。
2. 拳法(×-◎)強力な近代軍隊
 これも軍隊側の勝ちであろう。最大の根拠は、修羅の国編でのジュウケイの台詞「この国は強力な国家に侵略されて…」である。この侵略をきっかけに、ジュウケイはラオウ・トキ・ケンシロウをリュウケンの元に避難させると共に、北斗神拳を学ばせることになったのだ。つまり、北斗琉拳の達人であるジュウケイでさえ、強力な近代軍隊には敵わなかったということだ。
3. 拳法(△-△)強力な銃
 これについては、残念ながら原作中に十分な描写が無いと思われる。ジャギがショットガンのようなものを持っていたが、作中ではいちども発射していない。しかも、ケンシロウのジャギに対する台詞に「(銃を)使えよ。無理するな。銃で俺が倒せればな」というものがある。つまり、ケンシロウはジャギの銃では自分は倒れないと認識していたようである。弾を避けられると踏んでいたのだろうか。この描写を信じるならば拳法の方が強いということになるが、客観的な描写ではないことや、ゴルゴ13のような名手の弾なら避けられないことも考えられる。よって、勝敗の行方は不明、としておきたい。
4. 拳法(○-×)小火器
 拳銃のような小火器が作中で使われた例はないが、ここは敢えて北斗・南斗・元斗系の達人級ならば勝てると想像しておきたい。理由は、虎のような猛獣に楽勝する拳法家(ラオウ)が存在することと、小火器では容易に虎を倒せないのではないかと推測するからである。
5. 拳法(◎-×)弓矢
 これは文句なしに拳法側の勝ち。たとえば北斗神拳二指真空把は、飛んでくる矢を捕らえてしまいますからねえ。フドウも、普通の弓矢が何本も背中に刺さっていても大したダメージではありませんでした。
6. 拳法(△-△)強い弓矢
 これは微妙だと思う。ラオウは対フドウ戦で地面に線を引き、自分が交代したら巨大な弓矢で背中を射るように命じている。これは、巨大な矢が命中すれば死ぬことをラオウ自身が認識していた証である。実際には矢はフドウめがけて放たれ、フドウの直接の死因となっている。ただ、この事実をもって巨大弓矢の方が強いとは言い切れない面があると思う。なぜなら、ラオウは背後から飛んでくる矢を想定してたし、死んだフドウからは矢の軌道が死角になっているというハンデがあったからだ(ただ、フドウはラオウの拳で大ダメージを負っていたので、仮に矢が見えていても避け切れなかった可能性は高いが)。

なお、以上の考察の中で、アニメのみのエピソードは一切考慮に入れていないことをお断りしておく。

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